どうも、超人太郎です。
ある時、それぞれが集まって議論する機会が設けられた。
議題は「なにか悪さしたら、ソイツのお小遣いを減らそう」というもの。
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Aさん「ヘーイ! 自由と正義様のお通りだぜ。俺は偉いんだ、もっと敬え野郎ども!」
Rさん「自由と正義だって? 冗談だろ? ”暴力”の間違いじゃないのか?」
Aさん「あ? 何か言ったかウォッカ野郎。酒の飲みすぎで頭がイカレちまったのか?」
Rさん「ああ? 黙れハンバーガー野郎! てめえこそハンバーガーの食いすぎで口が腐っちまったのか? まともなことひとつも言えない口になってるぞ!」
Jさん「あのー、横からすみません。誰かデリバリーピザを頼みましたか? 今しがた届いたのですが……」
Aさん「ああ、ありがとう。頼んだのはウチだ。支払いはもちろん、貴殿もちの支払いでお願いするよ。そうだRさん、君も一緒に食べないかい?」
Rさん「おお、そりゃどうも。あやからせて貰おう」
Jさん「はあ……」
CAさん「ねえそれより、みんなでメープルシロップの良さについて語り合わないかしら?」
Aさん「うるさい黙れ! 君たちは、大好きなメープルシロップを一生啜っとけ」
CAさん「なにカッカしてるのよ? どしたの、悩みでも聞こうか?」
Aさん「ああ、すまない。最近、内輪のゴタゴタに悩まされてイライラしてるんだ」
CAさん「そうだったの……。ならやっぱり、メープルシロップ割りでも飲んでリラックスしましょう」
Rさん「なら、ここに丁度酒があるから、コイツでくいっとやっとくか」
「異議なし!」
Jさん「はあ……」
CHさん「そろそろ、議題に戻りましょう。いいですか皆さん?」
UKさん「おお、これはこれはどうも。世界の帳簿管理人さんじゃないですか。あなたに会えて光栄ですよ」
CHさん「まあ、さすが。お口がお上手ですこと。その腹の内ではなにを考えているのか、計りかねますがね」
UKさん「いやいや、あなたが思っているほど、それほど黒いことは考えてはいませんよ。それより、あなたたちの扱っているお金のほうが”黒い”ように思いますがね」
CHさん「そうですね。あなた方が丹精込めて育てたご資産も、こちらで預からせて頂いているのをお忘れなく」
UKさん「おー、こわ。まるで人質交渉のようだ」
CHさん「おほほ、いえいえそんな。皆さんとのお話し合いにお立ち会いになることで、平和的解決のお助けになればと。ただ、それだけのことですよ……」
UKさん「それはそれは、今後も色々とよしなに……」
Jさん「はあ……」
Cさん「そもそもこんな低俗な話し合いなんぞしなくとも良いわ! それよりも、人類みなが”アカ”く染まってしまえば済む話なのだ。そうと決まれば、この地上全てに魔法をかけてしまおう。その名も一帯一……」
INさん「だまらっしゃい! あなたたちのおかげでウチはもめ事が多いんだよ! 少しは隣人のことも考えたまえ」
Cさん「なにをいうかー!? 我々の偉大な5000年の歴史がー……etc」
Jさん(はあ、もう帰りたい。今日もまた残業なんて嫌だ……)
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翌朝の新聞では、デカデカとこんな見出しの記事が出ていた。
"なんら進展見られず。なんのための議論か?”
――この記事を見たどこかの陰謀論者はこう呟いた。
まったく、どいつもこいつも好き勝手言っている。
なんと嘆かわしい……。
こんな有様では、みんな仲良くは出来ないだろうな。
どうやらまだまだ国境は必要らしいぞ……。
ここまで読んで頂きありがとうございました。